2009-10-31

不妊治療のはじめどき

時間が経ったらまた気持ちが変わりそうな気がしますが、現時点でのわたしにとっての「治療のはじめどき」はいつだったか、です。

わたしが不妊治療をはじめたのは今年の3月。結婚して丸6年、34歳と7か月のときでした。
結婚したあとも3年経つまでは仕事で自立することを優先していて、赤ちゃんまちを意識したのはそのあと。「避妊しないで2年以上妊娠しないときが不妊」という定義にすがる思いで2年までは可能性があると思っていました。ちょうど2年経った頃に私が今の職場(ようやくの常勤職)に移ったりしたので、しばらくはそれどころでなく、ようやく病院に行くことを決心したのは、赤ちゃんまちを開始して丸3年たったところでした。34歳も半分が過ぎた今年の2月、「後がない!!」と猛烈に焦った気持になり、なんだかとても悲しくなって、1年以上気になりつつ保留にしていた病院通いを決意しました。

それまで気にしないでいる方がいいだろうとあまり根拠なく思っていたので大して調べることもなくなんとなく毎月がっかりしていたのですが、いざ通院を始めると検索魔になる日々に突入。目に入ってくる情報は、30歳を過ぎると年々妊娠しにくくなる、35歳を過ぎると・・・と、なんとなくは知ってはいたけれど見ないふりをしてきた情報を改めて突き付けられた感じで、なんて時間を無駄にしてしまったんだろう、もっと早く治療に踏み切っていればよかった、と後悔でいっぱいでした。結婚して6年も何してたんだろうって。

時間を戻すことはできないのだから考えたって無駄なのに、28歳ですぐに赤ちゃん待ちを始めていたら自然にできたかもしれない、そこから1年で治療を始めていたらもっと簡単に、高度治療をでなくても授かったかもしれない、なんてことばかり考えていました。

うちは夫婦ともに研究者の道に進んだため、長く学校に通っておりまして、大学院を卒業する直前に結婚したのですが、それでも29歳(旦那さま)と28歳(私)という年齢でした。35歳の現在も、研究者としては十分「若手」。特別に若手枠が設けられている研究費などにまだ応募できる年齢です。今の職場でも研究員としては最年少。同世代でも非常勤職を渡り歩きつつ職探しを続ける人も少なくありません。その世界にずっといると日常では自分がもうすっかり「高齢」の域に入ろうとしていたという自覚も薄かったです。

今でももっと早く治療に踏み切っていればよかった、という気持ちはあります。もし、もっと早く治療をはじめていたら、卵巣は今よりもう少し良い状態で治療が進められたかもしれません。初潮以降ずっと生理不順だった私は少々早くても劇的によかったとは思えませんが、多少は今よりマシだったんじゃないかと思います。また、少なくとも「後がない」という感覚がもう少し少なくて、もう少し気持に余裕が持てたのではないかとは思います。

でも、現実を考えたら仕事で一応歩き始める前に、この精神的にも身体的にも経済的にも負担の多いこの治療を始めていたら仕事も、治療もできずに自滅した可能性も高いだろうとも思います。また、今の「後がない」という感覚がなければ、見込みが薄くてもステップアップをしていく勇気がもてなかったかもしれません。やっぱり今だったからできることだと今は思います。

赤ちゃんが我が家にきてほしいと強く願っています。でも、今ならもしうまくいかなくても今のままで十分幸せだと思えます。できれば母になって新しい充実感を味わいたいけれど、もし、それがかなわなくても仕事や周囲の人との関係でも十分充実して暮らしていけるという自信(?)のようなものももてる気がします。

現時点では、私にとって今年の3月が治療のはじめ時だったし、この半年余りの歩みは私にとって最適の方法だったと思います。とはいえ、治療で躓くとすぐ凹むし、身近な人の妊娠・出産報告にはまだ動揺するんですけれど。

今から無事に移植できるのか、移植できてもちゃんとしがみついてくれるのか、また振り出しに戻って採卵からスタートすることになるのか・・・。今後また望みどおりに進まない日にクヨクヨする気もするので、自分への宣言みたいなつもりで書き出してみました。


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2 件のコメント:

  1. ぴょんたさん、こんにちは

    私も同じように思う事はよくあります。もっと早く治療を開始していれば、もっと早くステップアップしていれば。

    でも、今のタイミングだからこそ、手に入れたもの(私の場合は仕事に真面目に向き合うなど)もあり、今起きていることが結局すべてなのだと思います。

    ぴょんたさんの移植、うまく行きますように。

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  2. >DARAさん

    移植を応援していただいて、ありがとうございます。
    いろいろな思いはあるけれど、今の毎日を充実させていくことが、きっと次につながりますよね。

    緊張の日が続いているのかと思いますが、。DARAさんの採卵も、お仕事の試験も、うまくいくことを祈っています。

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